漸くブラームス2番を聴きました。
夜更けなのでヘッドフォンを通しています。それに一回のみ
ですので、差っ引いて下さい。例によって「期待を裏切られ
て」という期待があるので、それも差っ引いて下さい :-)
気に入らない点から。
- 音楽の全体像が聞き取れなかった
- 拍手が入っていない
- 音がキンキンして耳障り
- 残響が殆ど録音されていない
気に入った点
- チェリビダッケ流の各パートの細部が良く聞こえる
- フルート、ホルンなど(例によって)綺麗
(中村さん指摘のファゴットは判らなかった)
- はやり各パートのバランスが好い
それにしても晩年を聴いたからなのでしょうか、速すぎる
ような気がしました。これは、残響が録れていない、響き
がだいぶ変質している、(と思われる)などを考慮すると
演奏の問題というより、録音の問題でしょうか。
中村さんが言及していたように、色々補って聴かないとい
けませんね。(チェリビダッケがこの録音を聴いたら怒る
ような気がする)
記憶と、直感だけですが、昔のRAIでのブラームス2番と
比べると、トータルで劣るような気がします。個人的にあ
の2番を聴いたときの驚きが大きかったからかも知れませ
んが、ステレオ・モノラルの差や、録音のハンディを除い
て見ると、RAIの方が好きです。(聞き比べたら、別の事
を言うかも知れませんが :-)。
録音を比較する事の意味が果たしてあるものが疑問ですが、
敢えてそれをすると、RAIの演奏、Stuttgart RSO の演奏、
MPO の演奏、が段々「のろくなって」「細部が明瞭になっ
て」いますね。それに伴って、音楽の全体像が、僕には見
えにくくなっています。いつも思うのですが、この変化を
後追いするのでなくて、つまり1912年に一緒に産まれ
20世紀を共に年老いながら、同世代として、体験を共に
していけたらどうだろうかと。このような天才が同世代に
いたら幸せだろうと思います(今現在、同世代にこんな天
才は居ませんから)。まあ、同時代に生きていられた事は、
大変幸せなんですが :-)